【Googleに訊いた】アドセンスの収益データ公開はNG?
ブログやサイトを運営していると、モチベーションアップ&記録のためにGoogleアドセンスの収益レポートを公開したくなることってありますよね。
が、規約違反により警告がきたなんて噂もあったり、なにかと怖いGoogleアドセンス収益データ公開のセーフとNGラインはどこにあるのか。
実は先日Googleさんのイベントにお呼ばれし、アドセンスポリシーについての講演のため登壇されたMark Ryo Shillawさんに直接お話を伺う機会がありまして。
そのQ&Aコーナーで、Googleアドセンス収益データの公開についてお話をいただけました。
規約上セーフだけど超注意が必要
Markさんの回答を要約して結論からいえば、あまりオススメはしないがGoogleアドセンス収益やデータの公開は可能。
ただし、公開の方法や形式によっては規約違反となりペナルティの可能性有り、です。
巷でOKとされている「 下何ケタかを伏せた見積もり収益額 」「 実際に振り込まれた額 」での公開でもダメな場合も。正直盲点だった。
Markさんもオススメしないと強く仰いつつも、収益レポートを公開するときのお作法に少し触れてくださいました。ちなみにMarkさん、めっちゃ日本語上手だった。私より上手。もともと日本にお住まいだったのかも?
多分言語力52万ぐらいあって、あと二回は変身を残してると思う。
レポートの公開自体は可能とのこと
アドセンスポリシーについての講演のあと、「 クリック単価などを含めレポートを公開してもいいか 」との質問にMarkさんは「 あまりオススメしないが可能 」と返答。
オススメしない理由として挙げていらっしゃったのが下記。
- 妬みによりヘイトを集めるなど、トラブルの原因となる。
- 公開可能とはいえ、表現・書き方によっては規約・ポリシー違反になりかねない。
一点目の妬みによるトラブルとはおそらく、アドセンス狩りなどの事例を指していらっしゃるのかと。具体的な事例を挙げていたわけではなくあくまでも推測ですが。
また、公開可能とはいえ、お金にかかわる部分でもあるため別のポリシー違反にかかってNGとなるリスクに言及。注意しないといけない例も挙げてくださいました。
最悪サイトへの広告の配信停止や、最悪の場合アカウント自体の停止、いわゆる垢BANになるかもなので、アドセンス収益を公開したい方は目をお通すとよろしいかと。
こうすればこれだけ儲かるよ!に見えたらOUT
アドセンスの収益レポート自体は公開可能ですが、公開した収益レポートがポリシー違反コンテンツとして受け取られた場合はNGです。
たとえば、Googleアドセンスでは「 こうすれば確実にこれだけ儲かる 」的な優良誤認コンテンツはポリシー違反。
アドセンスの収益レポートを公開する際にそのようなコンテンツだと判断されたらアウトです。たしかに当然ですけど、収益公開がセーフでもほかの面で違反していたらそりゃダメですよね。しかもお金に絡むからシビアでしょう。盲点。
Markさんいわく、この点についてはコンテンツ上部に「 あくまでも個別の例であり再現性を保証するものではない 」と免責的なテキストを赤文字などで強調表示しておけばセーフかも、とのこと。
そんなテレビ通販みたいなと思いましたけど、確かに優良誤認はマズイ。アドセンス規約以前に法に抵触してしまう。
もちろんケースバイケースなので、免責テキストを入れたからといって必ずセーフとも限らない点に注意。
スクショもオッケー
Markさんいわく、アドセンスのレポート画面のスクショの公開も可能とのこと。
ここまで緩いと言われると、いままでアドセンス収益レポート記事でGoogleさんからお咎めがあったとかペナルティ受けたって噂は一体なんだったのかって思えてきますね。都市伝説か。
とはいえ多分上記のように書き方などによってほかの部分に抵触しちゃったていたものと推測。
あとはベータ版のスクショ載せちゃってたとか?
注意:ベータ版のアドセンス画面はスクショ不可
Markさん、解答後に補足として「 ベータ版のアドセンス画面はスクショ不可 」と付け加えています。
スクショを載せた方でペナルティ喰らったことのある方は、収益公開の面というよりベータ版スクショである点で規約に引っかかった可能性もありますね。
スクショを使う場合は必ず通常版のアドセンス画面か確認しましょう。
そもそもベータ版なんてものが存在するのか知りませんけれど。
アドセンス規約によれば
Markさんのお話はおいといて、公開されているGoogleアドセンスの規約も確認。
収益データ公開に関連する規約は11条。重要な部分は太字にしておきました。
11.秘密保持
お客様は、当社の事前の書面による承諾なく Google 機密情報を開示しないことに合意するものとします。「Google 機密情報」には、(a)本サービスに関連する一切の Google のソフトウェア、技術および文書、(b)本サービスとの関係において広告媒体の実績に関連したクリックスルー率その他の統計、(c)本サービスにおける非公開のベータ版機能または体験版機能の存在、それに関する情報、またはその規約ならびに(d)Google により提供されるその他の情報であって、機密であると指定されるか、それが提示される状況において通常機密とみなされるものが含まれます。Google 機密情報には、お客様による本サービスの利用より前にお客様にとって既知であった情報、お客様の責によらず公知となった情報、お客様が独自に開発した情報、または第三者によりお客様に適法に与えられた情報は、含まれないものとします。本第 11 条にかかわらず、お客様は、自らによる本サービスの利用によりもたらされた Google による支払総額を正確に開示することができます。
順に紐解いていくと、「 クリックスルー率やその他統計情報 」「 非公開のベータ版機能や体験版機能の存在 」は機密にあたり、書面による事前の許諾なしに公開することはできない明言されています。
Markさんも念を押していましたし、ベータ版のスクショはどうあってもダメなようです。
規約とMarkさんのお話とでは矛盾?
Markさんは「 クリック単価もスクショも公開可能 」と仰っていたのですが、上記Googleアドセンス規約上では「 クリックスルー率やその他統計情報 」とあり、Markさんのお話とは矛盾するように思えます。
私の解釈ではMarkさんはあくまでも公開する際の作法として「 これぐらいなら目くじらを立てない 」って意味だったのかなと捉えています。
もとがWordPress関連の講演だったので、WordPressでコンテンツを制作する私たち側に立ち、あくまでもひとつのお作法とご教示なさったのかなと。
これはあくまでも推測なので、機会があればもう一度お伺いしたいところではあります。
いずれにせよ実際にペナルティになったとしてMarkさんに文句言っても通らないと思うので、その辺は
まとめ:アドセンスの収益データ公開はどこまでセーフでどこまでNGか
- ポリシーチームのMarkさんによれば、収益レポートやスクショの公開は可能。
- ただし、妬みに起因するトラブルが起こりうるためオススメしないとのこと。
- Googleアドセンス規約上ではNGとされているし、ほかのポリシーに抵触するなど思わぬ落とし穴もあり得る。
規約上公開していいと明言されている支払総額にしたって、書き方を間違えれば別のポリシー違反にひっかかるリスクが高い。
ほかにもベータ版のスクショのような盲点がないとも限りませんし、Markさんが強調していたような妬みなどからくるトラブルも考えられる。
「 スクショもクリック単価もOK 」と割りと緩い基準を示したMarkさんがオススメしないと強く仰っているのですから、やはりやめておいた方が無難かも。
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